自転車日本縦断 広い日本そんなにゆっくりどこへ行く。

編集後記

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日本縦断を達成したら、必ず手記を書こうと思っていました。べつに過去の栄光に浸るつもりではないし(第一、栄光でもなんでもない)、懐古趣味というわけでもないです。しかし、おそらく私にとって日本縦断は、一生に一度の大イベントのひとつとなることは間違いないでしょう。
人間の記憶というのは、時間が経つにつれどんどん薄れていきます。この貴重な体験を、なにか形に残しておきたかった、そして、私の記憶の中に焼き付けておきたいと思ったのです。

ワープロを購入し、本格的に入力を開始したのは、日本縦断を終えてからすでに7年も経過した1988年8月のことでした。わずかに残った資料と、かすかな記憶をたどって、キーボードをたたいていくうちに、7年前の記憶が徐々によみがえってきました。もちろん、不鮮明な部分もあるし、記憶違いもあることと思います。寸暇を利用しての作業だったので、原稿作成や編集に予想以上の時間がかかり、版下を作成して、コピーをとり、製本をして、1冊の本に仕上げるのに1年半を要しました。すべて手作りで6冊作り、友人や親戚に回して読んでもらいました。

ただ、その6冊の本だけでは読んでもらえる人数が限られてしまいます。
1995年ごろからインターネットが一般に急速に普及し始め、私自身も2000年ごろからそのインターネットを活用し出すようになり、この体験記をホームページとして公開すれば、より多くの人に読んでもらえるのではないかと思うようになりました。
Web版の最初のバージョンを公開したのが2000年11月です。その後、何度かのリニューアルを繰り返し、その度に一部加筆・削除・修正を加えながら、現在に至っております。

不思議なもので、原稿を書いたり、読み直したり、リニューアルしたりしているうちに、まるでタイムマシンに乗って過去に戻ったような錯覚に陥ることがあります。
また、Googleマップのストリートビューのおかげで、自宅に居ながらにして当時と同じコースを、景色を楽しみながら再び訪れることも可能となりました。仮想的なタイムマシンと瞬間移動マシンですね。(ただ、さすがに30年以上もの歳月が流れていますから、主要な道路や建物などの景色が、私の記憶に残っている当時の景色とはまるで変わってしまっている場所も多いです)

さて、日本縦断完走当時のことを振り返ってみると、いろんなトラブルに見舞われながらも、事故もなく、病気にもかからずに、最後までよくペダルを踏み続けられたものだと思います。ある程度、運に(ウンにも)助けられたかもしれません。しかし、人間なにごとを行なうにしても、自分一人で出来ることなどないと思います。私が日本縦断を完走できたのも、周りの人々の温かい援助があってこそです。私のちっぽけな野望のためにご迷惑をおかけした大勢の皆様に、この場を借りてお詫び申し上げます。

2015年2月  豆壱郎

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